買って間もないシャツに限って汚してしまうんだ。というのはマーフィーの法則みたいなもので、実際には、どのシャツだって汚れてしまう時は汚れてしまいます。しかし、おろしたての衣服を汚した時のあの絶望感ときたら!
そんなことをつらつらと、シミを抜きながら考えていました。マヨコーンのパンのせいです。齧った場所によってはコーンがポロリと落ちてしまうあのパンのせいです。
床を汚してはいけないと瞬時に思ったのでしょう。あっ、と思って胸でトラップしてしまいました。無事コーンは救われた。床もピカピカです。そう、おろしたてのボタンダウンシャツと引き換えにして。
コーンと床を救った勲章として、油の染みがぽつんと胸にできてしまいました。油だけなので、色はついていません。
こういう場合は、お湯と中性洗剤で簡単に染み抜きすることができます。
まず染みの部分をお湯につける、あるいはお湯を含ませたタオルをあて、油を浮かせます (目視はできません)。
次いで、台所で使うような中性洗剤を患部に付けます。そしてしばし揉み洗い。
あとは洗剤を落とし、乾かせば染みは消えているはずです。薄まっただけならもう一度手順を繰り返しましょう。
マヨコーンなら上の方法で対処できますが、ピザパンだったらどうしよう? 胸トラップしたらケチャップがついてしまうでしょう。この場合、赤い染みは中性洗剤だけでは抜けないかもしれません。
トマトの赤い色素は「リコピン」という成分で、これを分解するには天日干しが効果的です。洗濯した後、日がばっちり当たるように干してみましょう。これで消えてくれるはずです。
今回の被害者はサックスブルーのシャツでした。白いシャツなら良かったのですが、これは色物ですから普通の漂白剤では色が抜けてしまいます。
中性洗剤だけで落ちない場合は、「酸素系」の漂白剤を使ってみましょう。ワイドハイターなどがそれです。酸素系漂白剤なら色物柄物に使っても色抜けは起こりません。
もはやマヨコーンは恐るるに足らず。油の染みは、お湯と中性洗剤で落とせます。クリーニング屋へ持って行く必要はありません。どうしても落ちない頑固な染み、うっすらと残ってしまう染みを落とすには酸素系の漂白剤を使いましょう。