「知ってた」。という感想だらけのこのニュース。
内部告発サイト・ウィキリークス (WikiLeaks) が 31 日、米国家安全保障局 (NSA) が日本の政府機関や企業を盗聴していたと発表しました。
公開された文書によると、少なくとも第 1 次安倍政権の頃から通信傍受は行われ、その対象は中央省庁だけでなく、商社などの民間企業を含む 35 か所にものぼる模様。
国内で盗聴先が具体的に示されるケースは初めてのことです。
知ってた。やってないわけがない。いまさら何を。国内外問わずそんなコメントばかりでしょう。しかしどこか残念な感じを受けるのは、陰謀論を越えて、明確に姿を現してしまっているからでしょうか?
陰謀論は、都市伝説同様にリアリティの範疇ですから、フィクションの創作にはうってつけの素材になります。
しかし、リアリティが担保としているのは現実です。盗聴している可能性が、盗聴していた事実に変わった瞬間、それはただのリアルな描写になってしまう。
暴露されればされるほど NSA モチーフの映画は退屈になるのでしょうか? それとも、明らかになった事実を素材にした名作が誕生するのでしょうか?
以下、NSA が登場する映画をいくつ紹介します。
家族と平和に暮らしていた男が、暗殺の現場が映ったビデオテープを友人から受け取ったことを機に、NSA に追われることになるサスペンス映画。テープには、テロ防止法案を巡って対立する下院議員を行政官が謀殺している場面が映っている。男は身体中に追跡装置や盗聴器が付けられ、プライバシーは侵害され、失職に追い込まれる。
子供を持つ母親を狙った連続殺人犯を追うジャン=クロード・バン・ダム主演の SF アクション映画。NSA は犯人の毛髪からレプリカントを創造し、そのオリジナルである犯人を捕えようとする。
ハイテクのエキスパート集団・スニーカーズが、世界の命運を握る究極のコンピュータ・チップを巡って、ハッカー組織と対決するアクション映画。ある日、スニーカーズのもとに NSA が訪れ、暗号解読器ブラック・ボックスを盗むよう要請する。
ヴィン・ディーゼル主演の大ヒットアクション映画。エクストリーム・スポーツのカリスマであるザンダーに NSA が目を付ける。ザンダーはスパイとして強引に起用され、テロ・グループ「アナーキー99」の潜入捜査をすることに。
国家機密の情報システムを解読してしまった少年を守ろうと FBI 捜査官が奮闘するサスペンス映画。解読されたことを知った NSA は少年の抹殺を計画する。彼の家は襲撃され、家族は死亡。残された少年を助けたのが FBI 捜査官だった。
NSA が運営していると言われる極秘盗聴システム・エシュロンをめぐるアクション映画。エシュロンは電話や eメールを盗聴するシステムで、アメリカ国内だけでなく、全世界を傍受している。このシステムの機密文書を偶然知ってしまった女性は追われる身に。