昨日 8 月 19 日夕方ごろのこと。普段のようにインターネットをしていると、画像が表示されないブログに出くわしました。画像があるべき位置にはリンクが表示されているし、負荷軽減のためにそうしているのかな。初めはそんなふうに思っていました。
が、試しにクリックしてみると……
このサイトは、児童への著しい権利侵害である児童ポルノを掲載しているサイトと判定され*1、児童ポルノアドレスリスト*2に掲載されているためブロックされました。
(略)
※1 児童ポルノ流通防止対策専門委員会が承認した基準に基づき、一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会が判定しました。
※2 お客様ご契約の接続サービスにおいては、一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会の作成した児童ポルノアドレスリストが利用されています。
こんなメッセージが! びっくりした。もちろんそういうサイトではありませんよ。
そこはレンタルブログでしたから、ハッキングされたとか、運営側の設定ミスとかそういうのかなとその時は思いました。が、あちこちのサイトでも同様の症状。さらには Twitter まで画像が表示されていないという。
これは明らかにおかしい。と、もう一度さっきのブロックページを開いてみる。よく見ると、ブラウザに表示されているアドレスに、自分が契約しているプロバイダ (の上位プロバイダ) の名前がありました。つまり、私の環境の問題?
現在この不具合は解消されていますが、原因や対処方法などを後学のために書いておきたいと思います。
ここの回線自体はワイモバイル (旧イー・アクセス)です。ニフティや AOL などでも上位 ISP がワイモバイルの場合は同じ状況だった模様。
状況は、特定のページ (ファイル) にアクセスしようとすると ISP の警告ページが表示されてしまうというものでした。当該 URL を DNS サーバへリクエストする時に、そのような規制処理が入ると思われます。
DNS サーバというのは、ドメインと IP とを結びつけるコンピュータのことです。
例えば、インターネットでウェブサイトにアクセスする時、「93.184.216.34」という IP アドレスを知る必要があります。でも、この数字の組み合わせは人間には覚えにくい。そこで、「example.com」のように人間でも認識しやすいドメインの形でもアクセスできるようにします。その仕組みが DNS (ドメイン・ネットワーク・システム) であり、その仕事場が DNS サーバです。
件の問題はワイモバイルの DNS サーバにあります。これをどうにかすればいい。
といっても、もちろんユーザーが DNS をいじることはできません。ひとまずは別の DNS を利用するというのが対処方法になります。
Google が無料で公開している「Google Public DNS」を利用する場合、DNS を「8.8.8.8」または「8.8.4.4」にすれば設定完了です。
Windows だとネットワークと共有センターから進んで TCP/IPv4 の項で設定できます。iPhone では Wi-Fi ネットワークの所から設定できました。
Google Public DNS を設定後に問題のブログにアクセスすると、警告はなし。通常通り画像が表示されました。Twitter も元通りです。
以上、ワイモバイル (イー・アクセス) による謎の規制事案でした。
Twitter で使われる pbs.twimg.com まで規制ドメインとなっていたこともあって、ワイモバイル回線の Twitter 民はかなり混乱したでしょうね。